複数バージョンのFixpak適用状態の除去 及び コミットについて

DB2 ESE v8.1 FP5(Apply)の環境にFP10とFP12をApplyで適用してきましたが
/usrの容量が増加してしまったので、可能であれば FP12はApply、FP10はコミット、FP5を除去したいと考えています。

質問
 1.そもそもFP10,12がApply状態でFP5を除去することは可能でしょうか?もし可能なでしたらその手順をご教授いただけますでしょうか。

 2.一旦FP12をリジェクトした状態で、FP5をコミットもしくは除去することは可能でしょうか?

環境
 AIX 5.2 ML6
 DB2 UDB ESE v8.1 FP12

お手数をお掛けしますが宜しくお願い致します。<<< ANSWER >>> 2006/06/07 15:11:42
回答.
ご質問をSystem p カテゴリーにRerouteします。
System p 担当者殿.
ご質問は、

DB2 UDB V8.1 GA が COMMIT
DB2 UDB V8.1 FixPak(FP) 5,10,12 の3つがApplyモードで導入されている状況下で、FP5以下を撤去し、FP10をコミット、FP12をApply状態にする場合のsmitの操作、又は、installp コマンドについての回答をお願いいたします。
FPの数字が大きいほど、新しい(更新された)ファイル・セットの意味となります。

                                                                                                                                                                                                                                          • -

System p 担当です。
お待たせして申し訳ございません。
回答

現在は、FP5, FP10, FP12 すべてのファイルセットがAPPLYということでよろしいでしょうか? lslpp -h コマンドでご確認ください。

1.
PF5のみをリジェクトするのは不可能です。
あるレベルのファイル・セットをリジェクトすると、それより新しいレベルのファイル・セットもリジェクトされます。
そして、バージョンはリジェクトしたファイル・セットより前のものに変更となります。

installpコマンドのマニュアルに以下の記述があります。-r はリジェクトするためのフラグです。

(抜粋)
-r フラグの指定によりソフトウェア・プロダクトの更新パッケージが拒否されると、そのソフトウェア・プロダクトのアクティブなバージョンは、拒否された更新パッケージの直前のバージョンに変更されます。拒否された更新パッケージとその後適用されたすべての更新パッケージの保存ファイルは、システムから除去されます。

マニュアル (installp)
http://publib16.boulder.ibm.com/doc_link/Ja_JP/a_doc_lib/cmds/aixcmds3/installp.htm#a116f12b9


2.
一旦、FP12をリジェクトした状態で
(1)FP5だけをコミットすることは可能です。FP10は apply の状態のままです。
(2)FP5だけをリジェクトすることはできません。apply 状態のFP10もリジェクトされます。(回答1.と同じ理由です。)

ご質問の要件を実現するための手順は、FP5 をリジェクト(FP5、FP10、FP12 すべてのレベルの FixPack がリジェクトされる)して
FP10、FP12 と順にapply、commitすることでも可能ですが、現在の状態で、FP10のレベルの FixPack のみコミットする方法が簡単です。
この場合には、lslpp -h コマンドでインストール履歴を確認すると、次の(例)のように表示されますが、下記マニュアルの記述通り、
「そのソフトウェア・プロダクトのすべての旧バージョンからの保存済みファイルは、システムから除去されます。」ので、
PF5のレベルの保存済みファイルはシステムから除去されます。よって、ファイル・システム使用量を減らす目的は達成できると考えられます。

Hide details for (例)これは例なので、ファイルセット名は、DB2 のファイル・セットに読み替え (例)これは例なので、ファイルセット名は、DB2 のファイル・セットに読み替えて下さい。
(例)これは例なので、ファイルセット名は、DB2 のファイル・セットに読み替えて下さい。

●現在の状態
# lslpp -l bos.sysmgt.nim.master
Fileset Level State Description
----------------------------------------------------------------------------
Path: /usr/lib/objrepos
bos.sysmgt.nim.master 5.3.0.20 APPLIED Network Install Manager -
Master Tools
# lslpp -h bos.sysmgt.nim.master
Fileset Level Action Status Date Time
----------------------------------------------------------------------------
Path: /usr/lib/objrepos
bos.sysmgt.nim.master
5.3.0.0 COMMIT COMPLETE 06/05/06 05:57:41
5.3.0.1 APPLY COMPLETE 06/05/06 06:15:38 <==FP5 と読み替えて下さい
5.3.0.10 APPLY COMPLETE 06/05/06 06:28:21 <==FP10と読み替えて下さい
5.3.0.20 APPLY COMPLETE 06/05/06 06:29:24 <==FP12と読み替えて下さい

●ここで中間のレベル( 5.3.0.10 (FP10))をcommitする
# smitty commit
----------------------------------------------------------------------
適用されたソフトウェア更新をコミット (保管ファイルを除去)

フィールドの値を入力または選択してください。
変更を完了したら ENTER キーを押してください。

[入力フィールド]
* ソフトウェア名 [bos.sysmgt.nim.master 5.3.0.10 ] + <== カーソルをここへ移動してF4にて、コミットする
プレビューだけ行う (コミット操作は行わない) いいえ + レベルのファイル・セットを選択します
必要条件をコミットする はい + <== 「はい」でないとコミットできないかもしれません
スペースが必要な場合ファイルシステムを拡張する はい +
詳細出力する はい +
----------------------------------------------------------------------

● 中間のレベル(5.3.0 .10 (FP10))を commi t した結果
# lslpp -l bos.sysmgt.nim.master
Fileset Level State Description
----------------------------------------------------------------------------
Path: /usr/lib/objrepos
bos.sysmgt.nim.master 5.3.0.20 APPLIED Network Install Manager -
Master Tools
# lslpp -h bos.sysmgt.nim.master
Fileset Level Action Status Date Time
----------------------------------------------------------------------------
Path: /usr/lib/objrepos
bos.sysmgt.nim.master

5.3.0.0 COMMIT COMPLETE 06/05/06 05:57:41 <==ベースのレベルのファイルは削除されない

5.3.0.1 COMMIT COMPLETE 06/05/06 06:33:15 <==このレベルの保存済みファイルは削除されている
5.3.0.10 COMMIT COMPLETE 06/05/06 06:33:15 <==上の手順でコミットしたファイル・セットのレベル
5.3.0.20 APPLY COMPLETE 06/05/06 06:29:24


上記と同じマニュアルに以下の記述があります。-c はコミットするためのフラグです。
(抜粋)

-c フラグを指定して更新パッケージをコミットすると、ユーザーはそのバージョンのソフトウェア・プロダクトをコミットしたことになり、そのソフトウェア・プロダクトのすべての旧バージョンからの保存済みファイルは、システムから除去されます。この結果、そのソフトウェア・プロダクトの旧バージョンに戻ることは不可能になります。ソフトウェアは、インストール時に -ac フラグの指定によりコミットできます。すでに適用済みの更新パッケージをコミットしても、ソフトウェア・プロダクトの現在アクティブなバージョンの変更はできません。ソフトウェア・プロダクトの旧バージョンの保存ファイルを除去するだけです。

◆ 注意
(1)上記のいづれの手順も、従属ファイル・セットの状態をどうするかによっても、操作の可否は変わるのでご注意下さい。
(2)いずれの操作の場合にも、プレビューを実行してから、実際の操作を行うようにしてください。

http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=std3b16f52468a356fd94925719c0008a319